年の瀬が近づいてきた。
12月は新NISA待ちで、株の売買はしないだろうと思っていたのだが、保有している米国株に値動きがあったため、急ぎ売買を行った。
- 2023年2月に大減配したインテル株
- 2023年10月~12月にインテル株急伸
- 新プロセッサー「Core Ultra」は買い材料なのか?
- 利益が出ているうちに保有数全売却を決断
- 大暴落中のファイザー株
- ファイザー株投資の意義
- おわりに
2023年2月に大減配したインテル株
半導体大手のインテルは米国株で一番最初に購入した銘柄である。
2019年から複数回にわたって購入しており、2022年までは利回り5%を超えていたが、2023年2月に大減配を発表。利回りは一気に1%台まで落ち込んでしまった。
私の投資目的は配当金を増やすことにあるから、利回り1%となるとさすがに厳しい。大減配発表後、正直売りたくて仕方がなかった。しかし、2019年には50ドルほどで推移していた株価も、この時には25ドル付近まで下落してしまっており、売るに売れない状態が続いていた。
2023年10月~12月にインテル株急伸
その後、2023年10月下旬になると、10-12月(第4四半期)は増収に転じる見通しを示したことが好感されてインテル株は急伸。
さらに、12月中旬にPCやデータセンター向けの新半導体を発表した。ノートPCやデスクトップPC向けの「Core Ultra」プロセッサーは、PCでのAI機能の直接処理を可能にするということで、さらに株価は上昇。45ドル付近まで戻してきた。
新プロセッサー「Core Ultra」は買い材料なのか?
私個人としてはこの新プロセッサーによる株価上昇は懐疑的に見ている。
「PCでのAI機能の直接処理を可能にする」という内容が良くわからないし、IT系の主要ニュースサイトを深堀してみても、処理性能〇〇%アップ!消費電力〇〇%削減!など、どれもあいまいな内容が多かった。
「ネットフリックスの動画がスムーズに再生される」といった記事もあったけれど、現在のPCでも動作再生には困っていないではないか。
「複数のPCベンダーが採用!」とあったけれど、PC用のCPUは事実上インテルとAMDしか選択肢がないのだから、今さらニュースにするほどの話でもない。
利益が出ているうちに保有数全売却を決断
私としては2023年2月に大減配を食らってから、すっかりこの銘柄には冷めてしまった。今回の新CPUのニュースもネガティブに見えてしまう。
よって、利幅としては少ないが、わずかながら利益が出ているうちに保有分すべて売却してしまうことにした。
2023年12月18日、プラス+37.53ドルで4株売却。
円転すれば為替益もあったのだが、今回はドルで受け取った。
大暴落中のファイザー株
インテル株を売却して入ってきたドル資産を活用し、ファイザー株を買った。
ファイザー株は世界中で新型コロナウィルスワクチンが取り合いになっていた2021年~2022年にかけて上昇し、ピーク時には60ドル付近まで騰がっていた。
しかし、2023年12月には、2024年売上高と利益の見通しが市場予想を下回ったことで急落。現在はピーク時の半分以下の27ドル付近となっている。
ファイザー株投資の意義
現在は暴落中のファイザー株だが、いつ何時、再び新型ウィルスが世界を混乱に陥れるか分からない。
今回のコロナ禍で分かったことだが、パンデミックが発生したときに、高品質なワクチンを迅速に製造し、世界を救うことができる企業は限られている。
今から1年半前は当時の菅首相がファイザーのCEOにワクチン供給について直談判していたのだ。
いざという時にはCEOが一国の首相と交渉するような企業。それがファイザーなのだ。
たとえ短期的な業績予想が悪かったとしても、中長期で投資に値する企業であることは間違いないと思う。
株価が下落した分、配当利回りも6%まで上昇している。
今回、思い切って8株分、購入した。約定単価は26.48ドル。ピーク時と比較するとかなり安い。
おわりに
株式投資で利益を出すには、優良な株を安い時に買うことが重要である。
ところがこれが難しい。株が安い時というのはたいてい悪いニュースが出ているときであり、買いづらい雰囲気が出ているものだ。
しかし、そういう時にあえて買う勇気が必要だ。
今回のファイザー株投資はタイミングとして良かったのか悪かったのか。結果は半年~1年たってみないとわからないが、自らの決断を信じたい。