株式分割とは
株式分割とは1株を複数に分割し、発行済みの株式数を増やすことである。
例えば以下のような形だ。
例1:1株9,000円の株を3分割する場合
保有株数 | 株価 | 評価額 | |
---|---|---|---|
分割前 | 1 | 9,000 | 9,000 |
分割後 | 3 | 3,000 | 9,000 |
株数は3倍になり、株価は3分の1になる。
例2:1株10,000円の株を10分割する場合
保有株数 | 株価 | 評価額 | |
---|---|---|---|
分割前 | 1 | 10,000 | 10,000 |
分割後 | 10 | 1,000 | 10,000 |
株数は10倍になり、株価は10分の1になる。
株式分割が行われると、既存株主の保有株数は自動的に増えることになるが、評価額は同じであることがお分かりいただけると思う。
株式分割の目的
株式分割の目的は、1株あたりの株価を下げることで投資家が買いやすい状態を作ることだ。
新規投資家が増加することで投資家層の裾野が広がり、流動性を高めることができる。
また、東証からの要請もある。
東証では、個人投資家が投資しやすい環境を整備するために、望ましい投資単位として50万円未満という水準を明示している。
単位株で50万円だから、株価としては5,000円程度ということだ。株価が継続して5,000円を上回る状態が続くと、株式分割が視野に入ってくる。
既存株主が受ける恩恵
既存株主にとっては自動で保有株数が増えるのでメリットの方が大きい。場合によっては、端株から単位株へ昇格できる可能性もある。
株式分割によって、より多くの投資家から注目されやすくなることから、株価の上昇要因と考えるのが一般的だ。発表後は株価が一気に上昇する可能性が高い。
株式分割に遭遇した実例①
それでは、実際の私の保有株での実例をご紹介しよう。
三菱商事は2023年11月2日、同年12月29日時点の株主を対象に2024年1月1日付で1株を3株に分ける「株式分割」を実施すると発表した。
私は三菱商事株を1株保有していたので、この株式分割により3株保有となった。
分割日以降にSBI証券のアプリで確認すると、保有株数は3倍になったが、同時に株価は3分の1となった。ちなみに、取得単価も自動で3分の1に修正されている。
分割割合に応じて、全て整合性が合うように自動で調整されるのだ。既存株主は何もしなくてよい。
後日、分割処理が完了した旨のハガキが自宅に届いて一連の処理が完了となる。
株式分割に遭遇した実例②
そしてそして!
三菱重工は2024年2月6日、同年3月29日時点の株主を対象に4月1日付で1株を10株に分ける「株式分割」を実施すると発表した。
私は三菱重工株を1株保有しているので、この株式分割により10株保有となる予定。
一気に10分割は熱いね!!!
ああ、もっと買っておけば・・・
10株持っていれば単位株昇格できたなー
それにしてもスゴイ上昇率だね!
1株保有を検討している場合、現在は株価12,000円を超えていますが、4月1日以降は10分の1になるので買いやすくなりますよ。
まとめ
好調な相場の中、2024年に入って株式分割の実施を表明した銘柄は46社にも上る。
皆さんも株式分割に遭遇した方はいらっしゃるだろうか。
株式分割は頻繁に遭遇できることではないので、非常にテンションが高まるものだ。