1円も損したくないドケチサラリーマンの投資ブログ

初めての投資では銀行で投資信託を購入し、びっくりするほど大損。FIREなんて大きな目標はない。もう1円も損したくないのだ。

DICの株主総会に出席

 

はじめに

3月末の慌ただしい時期になった。

株式投資の世界では3月末権利を取りに行くのかどうか、ギリギリまで悩ましい時期だ。しかし、連日チャートばかり見ていては疲れてしまう。

こんな時、息抜きになるイベントと言えば、株主総会への出席である。

息抜きになる・・・の???株から離れればいいのにwww


保有しているDIC株式会社の株主総会が2023年3月29日開催となっていた。同社の株主総会は初めてなので、出席してみることにした。

 

 

 

DIC株式会社とは

会場入り口は重厚な雰囲気


www.dic-global.com

DIC株式会社(ディーアイシー、DIC Corporation)は、東京都中央区日本橋に本社を置く化学メーカー。

主力製品は印刷インキ、有機顔料、合成樹脂。日経平均株価の構成銘柄の一つ。2008年に大日本インキ化学工業株式会社より社名変更した。

 

BtoBビジネスが中心のため、一般消費者からはあまり知られていない企業かもしれない。広報活動として、吉岡里帆さんを起用したちょっと変わったCMを展開中。

www.youtube.com

 

同社の強みは、印刷インキ、有機顔料、PPSコンパウンドで世界トップシェアを持つこと。

 

「DICなんて会社は知らないし、そんな会社の製品買ったことないよ」と思われるかもしれない。

しかし、自動車には合成樹脂が使われているし、雑誌やパンフレットの印刷にはインキが使われている。スーパーで売られている各種商品のカラフルなパッケージにはグラビアインキが利用されているだけでなく、包装用接着剤も利用されている。

 

我々が日々暮らしているだけで、間接的に同社製品を購入していることになる。これら領域で世界シェアを持っているのは強い。

 

また、日本トップシェアの色見本帳「DICカラーガイド」はデザインやグラフィック、ファッション、インテリア業界などに幅広く利用されている。皆さまの中でも、身近で利用されている方がいらっしゃるかもしれない。

 

 

 

株主優待も魅力

100株以上の保有者向けの株主優待も魅力だ。私の投資のきっかけはこれらの優待。これについては頂き次第、またご紹介させていただこうと思う。楽しみだ。

www.dic-global.com

 

・オリジナルカレンダー 1部

・同社製品(藻類を活用した健康食品等)

・DIC川村記念美術館の入館券付絵葉書 2枚 (2人/枚)

kawamura-museum.dic.co.jp

 

 

 

会場周辺の雰囲気

三越本店と三井記念美術館


会場はCOREDO室町1の日本橋三井ホール。こういった一流の会場に入れることも株主総会の楽しみの一つだ。

日本橋の街は三越高島屋といった日本を代表する百貨店を中心に華やかさがある。周辺ではちょうど見頃を迎えた桜並木を見ることができた。風情があって良い。

見頃を迎えた桜並木

 

 

 

お土産はない

配布物一式

株主総会のお土産無しはすっかり定着した感がある。一応、入場時にペットボトルのお茶かミネラルウォーターの配布があったが、これはお土産ではないだろう。

他に配布物としては、立派な広報誌とDIC川村記念美術館の案内パンフレットがあった。一般に期待されるような「お土産」の配布はなかったので、一応記載しておく。

 

 

 

新型コロナウィルス対策について

新型コロナウィルス対策にはしっかりと取り組まれていた。入場時に消毒と検温が求められた上、会場内では他の株主との座席間隔もかなり空いていた。

 

一方、今回の招集通知には「新型コロナウィルス対策のため、来場をお控えください」といった文言が記載されていない。また、壇上の経営陣は全員マスクレスだった。これらは2023年3月13日の政府方針を受けたものだろう。

 

私個人的には歓迎だ。経営陣の表情も良く確認できるし、今後はマスクレスを主流としてほしいものだ。私自身、本当はマスクレスで参加したいくらいの気持ちだ。(会場の雰囲気に負けてさすがに外せなかった。)

 

 

 

株主総会の印象

会場のコレド室町1

同社は化学メーカーだが、同時にグローバル規模で事業拡大していくために積極的なM&Aを行っている。最近ではドイツのBASF社(顔料事業)、イタリアのサピッチ社(接着剤事業)をそれぞれ買収している。化学総合商社の側面もあると感じた。

 

私が所属するIT業界とは全く異なる世界のため、内容が理解できるかどうか不安だったが、全くその心配はなかった。おそらく、実際の事業は大規模で複雑なのだろうけれど、私のような全くの素人でも理解できるように資料が構成されており、説明も分かりやすかった。

 

昨今の世界的な原材料価格高騰を受けての価格対応や、ロシアによるウクライナ侵攻から1年経過した現在の欧州エネルギー価格事情、2023年度の見通し等、グローバル企業トップの発言は非常に興味深いものであった。今後の投資活動の参考にもなる。

 

これまで、小売業界から金融業界など様々な分野の株主総会に出席してきた経験からしても、かなり分かりやすかったと思う。来年も参加したい。

 

出席している株主の数は少なめ。見たところ200名以下といったところだ。そのため、株主からの質問には丁寧に対応できていた印象。超大企業の株主総会だと質疑は時間の関係で打ち切るものだが、今回は手が上がらなくなるまできちんと対応していた。それを含めても90分程度で散会となったため、運営もスムーズだったと言える。

 

ちなみに、今回の総会で決議された期末配当金は1株50円だ。本日の株価を基準とした利回りは約4.2%となっている。

 

 

 

まとめ

同社のようなBtoBメインの化学メーカーは、一般消費者の立場からは存在を知ること自体が難しく、WEBを見たところで事業内容について理解することは難しい。株主総会への出席を通じて「知らない世界」に触れることができたのは貴重な経験であった。

私が今学生だったら新卒採用に応募したくなったかもしれない。過去の自分に「こんな業界もあるよ」って教えてあげたい。まだまだ知らない世界というのはたくさんあるのだろう。

視野を広げることができる。これもまた投資の一つのメリットではないか。

 

同社事業は人々の生活に密接したもので、私個人的には景気の影響を受けづらいと考えている。株主優待もあることだし、長期保有してゆくつもりだ。