はじめに

以前、ベンツのイコライザー設定を変更することで、無料で音質改善ができる記事を公開した。アクセス分析によると、この記事には定期的にGoogle検索からの流入があることが分かっている。
ベンツの公式操作マニュアルを見ると、イコライザーに関する記載はあるが、推奨設定値について言及はない。
イコライザー設定値はベンツオーナーの関心ごとの一つと言えると思う。
ちなみに、前回公開した記事はW246型Bクラス、後期モデルの設定値だった。COMANDシステムバージョンで言うと「NTG5 Star1」となる。
このたび、現行のW247型Bクラスへ買い替えを行った関係で、COMANDシステムのバージョンが「NTG 6」となった。
「NTG 6」は完全にデジタルメーター化された最近のシステムである。今回はこの「NTG 6」で改めてチューニングを行ったので、その設定値をご紹介する。
「NTG 6」のイコライザーおすすめ設定値

結論は上記の画像の通り。この設定に至った経緯を記載しておこう。
最初はとりあえず「NTG5 Star1」のときと同じ設定値で試聴したのだが、どうもしっくりこない。どうやら「NTG 6」はデフォルトで低音が強い印象だ。BASSの設定値が「+4」では違和感があった。数週間は様子を見ていたのだが、モヤモヤしていた。
そんな中、メルセデスベンツジャパンからリコールの案内が来て、MBUXの全般的なプログラム修正と、パワステ制御プログラムの更新を行うことになった。
最寄りの正規ディーラーであるシュテルンに連絡をとって入庫の段取りをとったところ、システムアップデートは時間を要するため、代車を出してくれることになった。
代車は最新型のW177型Aクラス「A200d」であった。システムバージョンは私のW247型Bクラスと同じ「NTG 6」である。
代車に乗り込んでオーディオを聴いたところ、これが非常にしっくりきた。そこで、失礼ながらイコライザーの設定値を確認した次第である。
ひょっとすると、この設定値はメルセデスベンツジャパンの推奨設定値かもしれない。(たまたま代車の設定がこのようになっていただけかもしれないが・・・)
ドンシャリ傾向の設定をする方向性は変わらないが、若干色付けを落としている。この設定により、低音が強すぎる違和感は払拭された。ほんのりドンシャリ傾向で自然な鳴り方だと思う。
手持ちのiPhoneをBluetoothで接続してポップスやクラシック等、様々なジャンルを試聴したが、この設定で違和感なく聴けると思う。もちろんラジオやテレビも問題ない。
設定のポイント
必ず初期値を控えておくこと。エンジニアとしてこれは基本中の基本である。
全てフラットの初期値ならわかりやすいが、そうでなかった場合、あれこれいじっているうちに最初の状態に戻せなくなる恐れがある。おススメはスマホで設定前のイコライザー画面の写真を撮っておくことだ。
「NTG 6」では、イコライザー設定は全ソース共通で利用される。1回設定してしまえば、ラジオ・テレビ・Bluetoothオーディオの全てに反映されるから分かりやすい。
おわりに

イコライザー設定は物理的な改造を施すことなく、オーディオの周波数ごとに音量を調整できる機能であり、簡単で便利なものである。もし、この設定を一度も変更したことがない場合、変更することで結構音質が変わると思う。
今回の記事では一応「NTG 6版」としているが、ほんのりドンシャリ風味のチューニングはよく使われる設定であり、他のバージョンでも活用できるのではないだろうか。
費用も一切かからないので、ご興味ございましたら是非チャレンジしてみてください。
また、ベンツオーナーの方でおススメの推奨設定値があればぜひ教えてください。