1円も損したくないドケチサラリーマンの投資ブログ

初めての投資では銀行で投資信託を購入し、びっくりするほど大損。FIREなんて大きな目標はない。もう1円も損したくないのだ。

老後まで待っていたらベンツは買えなくなるかもしれない

 

ベンツ、低価格車種減らし高級車に注力へ

一度はメルセデスベンツに乗ってみたいと思っている方はいらっしゃるだろうか。

 

私は小学生くらいの頃からずっとベンツにあこがれていて、38歳の時に中古のベンツを購入して今も乗り続けている。

このベンツ購入に関する記事は当ブログの中でも人気コンテンツとなっており、いかにメルセデスブランドが強いかよくわかる。

stingyinvestor.hatenablog.com

 

 

そんなメルセデスベンツについて気になる記事が飛び込んできた。

jp.reuters.com

[ベルリン 19日 ロイター] - ドイツの高級車メーカー、メルセデス・ベンツのマーカス・シェーファー最高技術責任者(CTO)は19日のインタビューで、車種構成のうち低価格帯を7車種から4車種に減らし、最も安い価格帯は少なくとも半減させる方針だと語った。同社によると、最も高級な車種などに投資の75%を集中させる。


多様化したメルセデスベンツのラインナップ

日本国内において、メルセデスベンツが庶民の手にぐっと近づいたのは、2012年に発売されたW176型Aクラスだと思う。

ja.wikipedia.org

 

それまでのモデルはコンパクトではあったが、デザインが今一つだった。

それがこのモデルからは「MFAプラットフォーム」と呼ばれる構造が採用されたことで、デザインが一気に洗練され、ワイド&ローのスポーティーなモデルとなった。

それに加えて、上位ブランドとのデザイン的な統一感も感じられるようになった。

 

衝撃的だったのは価格で、約300万円。これならサラリーマンでも十分手が届くではないか!

 

実際、この「MFAプラットフォーム」を採用したモデルは販売好調だったようで、その後次々と派生車種が生まれた。

  • Aクラス ハッチバック
  • Aクラス セダン
  • CLAクラス
  • CLAクラス シューティングブレーク
  • GLAクラス
  • Bクラス
  • GLBクラス

冒頭のニュースで「7車種」と言っているのはこれら7つのことだろう。私が乗っているのはBクラスだから、これらに含まれている。

最近ではこれらの車種も改良のタイミングでじわりじわりと値を上げており、Aクラスでも400万円以上。GLBだと最低でも600万円くらいは見た方がいいだろうか。

それでもこの辺の価格ならサラリーマンでもまだ頑張れば買える領域だ。確かに派生車種が増えすぎた感はあるが、無くさないでほしい・・・

 

もともと、ベンツにはコンパクトで低価格なモデルはなかった

バブル期に多く見られたW126型Sクラス

私が小学生だったバブル期。メルセデスベンツは今よりもずっと敷居の高いブランドだった。

というのも、現在のように庶民が購入可能なコンパクトクラスがほとんどなく、メインは大型セダンの販売だったからだ。

 

バブル期のラインナップはシンプルで、主に3車種。

  • W201型(現在のCクラス):約500万円
  • W124型(現在のEクラス):約700万円
  • W126型(現在のSクラス):約1000万円

現在の感覚だと「それほど高くないんじゃない?」と思われるかもしれないが、当時はカローラの新車が約150万円で買えたことを忘れてはならない。

カローラの3倍以上の価格だった当時のメルセデスベンツ。ベンツ=富裕層みたいなブランドイメージはこの頃の感覚かもしれない。3ナンバーの自動車税が高かったこともこれに拍車をかけていた感はあるが。


ベンツの値段が下がり、国産車の値段が上がった

90年代後半からメルセデスベンツは徐々にコンパクトクラスのラインアップを拡大する。1993年にW201型をCクラスとして。1997年にAクラス。2005年にはBクラスを発売。

そして、2012年に発売された安くてかっこいいW176型Aクラスの狙いは、オーナーの平均年齢を下げ、ブランドイメージを若返らせることであった。

その狙いは2022年現在、市中に多くのベンツが見られることから、一定の成功を収めたといえよう。ベンツは戦略的に価格を下げたのだ。

 

逆にこの間、国産車は少しずつ値段が上がってきた。グローバルでの安全装備の要求などで、カローラでも200万円を超えている。ミニバンの見積をとれば、場合によっては400万円を軽く超えてくるだろう。もはや、ベンツより国産ミニバンの方が高いのだ。

 

現在は仮に400万円の予算があれば、国産車のみならず、メルセデスベンツも含めて幅広く検討することができる幸せな時代だ。バブル期には最低でも500万円なければベンツを買えなかったのだから。

しかもクルマの内容はバブル期と比べて明らかに進歩しているのだ。


ベンツのコンパクトクラスの行方は・・・

メルセデスベンツのコンパクトクラスがすぐに無くなることはないだろう。しかし、企業としての限られた投資領域を上位車種にシフトするということは、徐々に減っていくのかもしれない。

そして、ひょっとしたら90年代の、C・E・Sクラスを軸としたラインナップに戻す可能性もある。現在のCクラスは600万円を超えているから、メルセデスベンツは再び、一般庶民お断りのブランドに戻るのだろうか。


あとで買おうと思っていても、同じ価格では買えなくなるかもしれない

私がベンツの購入を検討していた時に妻からよくこんなことを言われた。
「老後の楽しみにとっておけばいいじゃない」

 

しかし、私が老後を迎えるころに、ベンツが今と同じような価格帯でラインアップされているかどうかなどわからないのだ。

今欲しいと思うものは今買っておかないと、将来的にどうなるかなどわからない。現在、ベンツのコンパクトクラスを検討している方は、この数年の間に一度乗っておいた方が良いかもしれない。


今回、ベンツの話を続けてきたが、この15~20年ほどで「あとで買おう」と思っていて、いつのまにか買いづらくなった物は例えば以下のような物がある。

  • ロレックス 約40万円(2000年代前半) → 約100万円(2022年)
  • オリエンタルランド100株 約17万円(2005年頃)→約180万円(2022年)
  • マンション平均価格 約3,500万円(2005年頃)→約5,000万円(2022年)

 

何かしら欲しい物があったとして、それを買うタイミングは悩ましいものだ。値上がりだけでなく、値下がりするケースだってあるのだから。

 

しかし、買い時を逃すと後になって入手が難しくなることがある。
特に現在のように急にインフレが進んでいると焦ってしまいがちだが、国際的なニュースを含め情報のアンテナを高く張りつつ、無駄遣いはしないように注意したいものだ。