高配当銘柄AT&T(T)
AT&T(T)という米国株がある。米国の大手通信会社であるが、単なる通信会社ではなく、メディア事業も併せ持つ複合事業体と言った方が良さそうだ。
この銘柄は株価に対して配当が高く、1株25ドル程度の株価に対して、年間2ドルの配当金を手にすることができていた。利回りだと驚異の8%だった。
そんな高利回りに惹かれたこともあり、他の銘柄から得られたドルベースの配当金を元手にAT&Tを少しずつ買っていた。と言っても、1株ずつ増やしていたので、現在でも5株なのだが・・・
スピンオフ通知
2022年4月7日、AT&Tの株主に対して証券会社から重要な通知があった。
つまり、AT&T社の一部門だったメディア事業(Warner Media)は別会社として分離するということ。そして、AT&Tの保有株数に応じて、新会社(Warner Bros. Discovery)の株を割り当てるというものだ。
計算式はAT&T 1株につき、Warner Bros. Discovery株 約0.24株となっている。私の場合、AT&Tを5株保有しているから、5*0.24=1.2ということで、とりあえず1株は確定。1株に満たない0.2株分は現地で米ドル換算し、別途入金されるとのこと。
朝起きたらWarner Bros. Discovery(WBD)株主に
そして、2022年4月13日。スピンオフ処理が完了し、私の証券会社の口座にWarner Bros. Discovery(WBD)株が1株割り当てられた。
正直、このところかなり仕事が忙しく、証券会社からの通知を細かく見ている余裕がなかった。そのため、朝起きたら突然、Warner Bros. Discovery(WBD)の株主になっていた感覚である。
直後の株価急落と減配はスピンオフ分ってこと?
スピンオフ後に株価は25ドルから19ドル程度まで急落。さらに、AT&Tとしては次回からは減配を発表している。これはスピンオフしたメディア事業(Warner Media)分の企業価値減が反映されたという理解で良いのだろうか?ちょっとまだ理解しきれていないところだ。
減配になったとはいえ、AT&T株の利回りは5%程度はあるため、引き続き保有しておく予定だ。
スピンオフされたWarner Bros. Discovery(WBD)株は一般口座に割当
今回のスピンオフは保有口座の種類によって事務処理が異なっている。
私はNISA口座でAT&Tを保有していたのだが、この場合、NISA口座の保有分に変更はなく、Warner Bros. Discovery(WBD)株だけが私の一般口座に割り当てられる。
ちなみに、スピンオフによって割当された場合の取得価格は0円となる。
もし、特定口座でAT&Tを保有していた場合、特定口座保有分のAT&T株は一般口座に払い出された後、Warner Bros. Discovery(WBD)株が一般口座に割り当てられるようだ。
一般口座は源泉徴収を証券会社で行ってくれないから、必要に応じて確定申告が必要となり、人によっては面倒だろう。
私の場合は投資規模が非常に小さいこともあり、ほぼすべての株式投資をNISA口座で行っている。そのため、今回のWarner Bros. Discovery(WBD)株の売却によって利益を得たとしても、雑所得20万円以下の確定申告不要ラインとなる認識だ。
どこかのタイミングで売却してキャッシュポジションに戻してしまってもいいかなと考えている。
株式投資をしていると、何もせず放っておいたとしても、このようなイベントに遭遇することがある。証券会社からの通知を読み解くのはちょっと大変だったりするのだが、これも貴重な経験と考えている。
スピンオフなので、保有資産の価値は変わらないはずだが、1株無料でもらえたのはなんだか得した気分だ。