- 2020年3月のコロナショック
- コロナショック前から狙っていた銘柄
- メチャメチャお買い得なのでは?購入を迷う。
- ナイフを掴む決断
- ナイフを掴んだ結果どうなったのか?
- コロナショックを受けてビックカメラは一時減配
- 2021年は回復基調、そして気長にホールド
- ナイフを掴んだ話を振り返って
- 暴落=大バーゲン
- あらためて私なりの暴落時の心構え
2020年3月のコロナショック
新型コロナウィルスの感染拡大により世界が大混乱していた2020年3月13日の話である。
アメリカのトランプ大統領はこの日初めて東京オリンピック延期に言及。
日本国内も不安と恐怖が入り乱れていた。
米国市場では3月に入ってから既に2回もサーキットブレーカーが発動されていた。
当然、日本市場においても株価は大暴落しており、2月には23,000円台をつけていた日経平均株価は3月10日には20,000円を割り込む大暴落ぶりであった。
当時はどこまで下げるのか見当もつかなかった。
証券用語で「落ちてくるナイフはつかむな」という言葉がある。
「短期間で株価が大暴落している時に投資をすると大けがをしますよ」という格言だ。
まさにナイフがどんどん落ちてきていた。
私のようなド素人が手を出すと大けがしそうな勢いだ。
コロナショック前から狙っていた銘柄
さて、私はコロナショック前から以下の3銘柄の購入を検討していた。
あらかじめ楽天銀行の口座に購入資金を準備し、日々の値動きをウォッチしていた。
コロナショック前に考えていた購入単価と2020年3月13日当日の株価は以下の通り。
暴落しているのが分かると思う。
当時はさらに暴落するのか全く予想できなかった。
銘柄名 | 購入予算 | 2020年3月13日当日の株価 |
ビックカメラ(3048) | 1,200 | 763 |
JXTGホールディングス(現 ENEOSホールディングス)(5020) | 500 | 327 |
三菱UFJフィナンシャルG(8306) | 580 | 397 |
メチャメチャお買い得なのでは?購入を迷う。
その日は午前中はテレワーク。午後は出社の予定があり、もうすぐ家を出ようというときに株価が異様に下がっていることを確認。
ハイリスクではあるが、長期保有を考えれば購入のチャンスなのではないかとも考えた。この株価水準は企業の解散価値をも下回っており、パニックにより売られすぎていることは明らかであった。
短期的にはさらに暴落するかもしれないが、いずれ元に戻すだろう。
手元にキャッシュはある。
でもどうしよう。迷う。正直損したくない。
こんなときにケチ精神が無駄に発揮される。
早く決めないと出発する時間はもうすぐである。
私は移動時間中に取引をしたくない。
会社事務所の中では株取引などできないから、今日はこの後、落ち着いて株取引をする時間はない。そして今日は金曜日だ。このチャンスを逃すと来週月曜日まで待たねばならない。
さらに、翌週は月曜日の朝イチから金曜日まで丸々大阪への出張が入っていた。
出張先の大阪で株取引をしている余裕はなさそうだ。
つまり買うなら今しかない。
買うのか買わないのか、決断しなければならない。
さあどうする!?
ナイフを掴む決断
そして私は決断した。3銘柄すべて100株ずつ購入。
時間がなかったので、すべて成行で3銘柄注文。
約定を確認してから会社へ向かった。
その日以降は仕事が忙しく、しばらく株価チェックは行わなかった。
ただ、心のどこかでは心配しており、翌週の大阪出張では、ガラガラの心斎橋筋商店街をなんばまで一人で歩き、ビックカメラなんば店を見て「ビックカメラがなくなるなんてありえないよな~」なんてぼんやり考えていた。振り返ればそういう直感は正しかったのだが。
ナイフを掴んだ結果どうなったのか?
コロナショックの底は、日経平均株価ベースだと2020年3月19日の16,552円であった。そこからは徐々に値を戻し、翌年2021年2月には30,000円台を回復するのである。
よって、この時の私の決断は結果としては正解であり、ほぼ底値で3銘柄を購入することができたのである。ラッキー!
コロナショックを受けてビックカメラは一時減配
この3銘柄を選んだ基準はいわゆる高配当銘柄だったことだ。
ビックカメラは配当金こそ少ないが、株主優待として送付される「お買物券」の価値を評価していた。なにしろ私は大の家電量販店好きだから、この券の使い道に困ることはない。
よって、ビックカメラの配当金にはあまり期待していなかったのだが、2020年8月期の期末配当は前年の10円から3円に大幅減配。100株保有だから本来1,000円もらえる予定の配当金が300円になった。
ただ、2020年上期の大混乱ぶりを考えれば配当金が少ないくらいは我慢できる。緊急事態宣言下でそもそもお店の営業ができていなかったし、仕方のないことだ。ビックカメラのお買物券は入手できたし、大満足だ。
ちなみに、JXTGホールディングス(現 ENEOSホールディングス)と三菱UFJフィナンシャルGはコロナ禍でも減配はなかった。
企業特性が違うとはいえ、さすがである。
2021年は回復基調、そして気長にホールド
その後株価は回復基調をたどり、それなりにキャピタルゲインも発生した。
しかしながら、私の戦略はバイ&ホールドであるから、そのまま現在に至るまで継続保有している。
ナイフを掴んだ話を振り返って
今回はたまたま良いタイミングで購入できてよかった。
しかし、さらに暴落して株価が下がった可能性もあったわけだ。
その時に動揺しないでいられただろうか。
私が今回購入したときは、最悪この金額はなくなってしまってもよい覚悟であった。
そのような心境(達観?)にならない限り、ナイフを掴むのは精神健康上あまりよくないと思う。
暴落=大バーゲン
株式相場において暴落は必ずやってくる。しかもそれは突然やってくる。リーマンなのかコロナなのか理由は変われど、将来必ず起こるだろう。
バイ&ホールド戦略であれば暴落時のスタンスは静観が望ましいが、キャッシュに余裕があれば絶好の買い場ともいえる。大バーゲンだ。
いつでも購入できるように一定の現金が確保されていると強いと思う。
あらためて私なりの暴落時の心構え